SSDの寿命

NAND型フラッシュメモリは、SSDの重要な役割としてデータの保存を担っているので少し触れておきます。

NANDフラッシュメモリの種類 略称 各セル書き込み 耐久性 ターゲット 価格 メリット
SLCSingle Level Cell1ビット高い企業向け高価格高速転送や低消費電力
MLCMulti Level Cell2ビット以上優れているハイエンドユーザー向けSLCよりは低いものの単価は高めです。
TLCTriple Level Cell3ビット以上十分一般ユーザー向け単価が低めです
QLCQuad Level Cell4ビット以上劣る

TBW(Total Byte Written) は、SSDが搭載するNANDフラッシュメモリに書き込み可能なデータサイズ(=寿命)のうち、定められた条件(ワークロードなど)のもとでホストがSSDに書き込み可能なサイズの最大値。

例えば 1TBの製品のカタログスペックで、600TBWと記載がある、総書き込み量が600TB分を超えないと壊れないことを意味している。

WD -BALCK SN850 NVME™ SSD(WesternDigital)
https://documents.westerndigital.com/content/dam/doc-library/ja_jp/assets/public/western-digital/product/internal-drives/wd-black-ssd/data-sheet-wd-black-sn850-nvme-ssd.pdf

M.2 Type2280 NVMe (PCIe Gen 4 x4)ヒートシンク搭載 (Western Digital)

推定寿命(TB)=SSDが搭載するNANDフラッシュメモリ容量(TB)x メーカー保証書き換え回数(回)

しかしながら、書込み負荷条件(ワークロード)や、SSDの特徴、NANDフラッシュメモリ、同じ容量でも差が出ます。
ということは、カタログスペック600TBWは目安にしかすぎない。
次のような場合は想定をしていないようです。

24時間稼働するサーバに設置されて絶え間なくWriteアクセスされるログ格納用SSD
24時間稼働し絶え間なくReadアクセスされるWebサーバのコンテンツ格納用SSD
動画・静止画データをひたすらWriteし続ける監視装置用SSD
温度や振動に代表される動作環境がオフィスや家庭とは異なる場所で使用されるSSD
一回の通電時間(稼働時間)が短い機器(システム)に接続・内蔵されるSSD

Terabytes Written (TBW)は、JEDECがJESD218[1]という仕様で定めたものです。
バックアップは常に複数もつということに変わりはなさそうです。

Reference
https://qiita.com/ken-yossy/items/27d2cdba22c58e9aa6f2
https://www.hagisol.co.jp/techblog/?p=534