SSDの種類

SSDはSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略で、HDDと同じように使える記憶装置です。
SSDには、大きく分けて、SATAとNVMeがあります。

NVMe (エヌブイエムイー)Non-Volatile Memory Express は、不揮発性メモリエクスプレスという通信プロトコルのことです。SATAの転送速度の限界問題があり、フラッシュストレージによる通信を最適化するための転送プロトコルとして新しく開発されたのがNVMeです。
なんのこっちゃですね。。

主要メーカーは、Broadcom Inc.、Cisco、Dell、IBM、Intel Corporation、Marvell、HPE、Hitachi、Western Digital、Micron Technology、Microsemi、NetApp、Oracle、Samsungなどがあります。
2022年2月にNVMe2.0bがリリースされ2023年〜2024年ごろに新製品として投下されるようです。

SSDと言ってもコネクタによって転送速度が異なります。

ファームファクタ I/F サイズ 端子形状
1.8inch MicroSATA
2.5inch Serial ATA ※旧式はIDEがある
mSATA Mini SATA ハーフサイズ / フルサイズ
M.2 Serial ATA/
PCIe(NVMe)
幅は12,16,22,30mm
長さ16,26,30,38,
42,60,80,110mm
M-key(PCIe-4(M.2 NVMe))
B-key(SATA(M.2 SATA))
B&M-key

SATA(Serial Advanced Technology Attachment)
シリアルATAと呼ばれる規格ですが、いくつかSATAにもリビジョンや種類がありますが、mSATAの後継規格がM.2です。
M.2 SSDは、SATA接続を採用している製品だと高速にならない可能性もあるため注意が必要です。
SATAのRevisionと最大転送速度について

Revision Release 最大転送速度
SATA1.02003年1.5Gbps
SATA2.02004年3.0Gbpss
SATA3.02008年6.0Gbpss
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2.5 インチ
読み取り 560MB/秒(ランダム:95k IOPS)
書き込み 530MB/秒(ランダム:84k IOPS)

PCI-e(PCI-Express)「Peripheral Component Interconnect Express」
従来のSATA接続と比較して、データ転送速度に優れていますが、電力消費量が多く発熱も大きいため、過熱による故障やパフォーマンス低下の恐れがあるので、冷却などの対策が欠かせません。
PCIeのRevisionと最大転送速度について

Version Release Line code Transfer rate per lane Thurouput
x1 x2 x4 x8 x16
PCIe Gen 3.0 2010年 NRZ 128b/130b 8 GTps 1 GB/s 2 GB/s 4 GB/s 8 GB/s 16 GB/s
PCIe Gen 4.0 2017年 16 GTps 2 GB/s 4 GB/s 8 GB/s 16 GB/s 32 GB/s
PCIe Gen 5.0 2019年 32 GTps 4 GB/s 8 GB/s 16 GB/s 32 GB/s 64 GB/s
PCIe Gen 6.0 2022年 PAM-4FEC 64 GTps/32GBd 64 GTps 8 GB/s 16 GB/s 32 GB/s 64 GB/s 128 GB/s
PCIe Gen 7.0 2025年(予定) 242B/256B FLIT 128 GTps/64 GBd 16 GB/s 32 GB/s 64 GB/s 128 GB/s 242 GB/s
Reference:Wikipedia
スループットは、整数になるように便宜上調整してます。あしからず。

レーンの数は下記画像のゴールドの部分の長さをさしており、挿入側にも規格の互換性が必要。

引用元:NVIDIA / NVIDIA A100X


SATAとNVMeを比較するとPCIe Gen4 x4レーンで64Gbps (8GT/s) になり、SATAと比較すると10倍以上違ってきます。
GT/s : GigaTransfers Per Second MT/sの場合MegaTransfers Per Secondとなるデジタルインタフェースで伝送されるデータ量のこと。

NVMeフォームファクタ(接続の形状)について

PCに内蔵するPCIボード(拡張ボード)を選定する場合は、スロットの形状、バージョン、ブラケットサイズ、PCIボードサイズ(高さ、厚さ、消費電力を間違えないようにセレクトしてください。
1つのPCIe3.0/4.0スロットでは、x1、x2、x4、x8、x16のレーンが利用可能。
例えば、PCIe Gen3.0 x4は、4レーン構成のGen3拡張カード/スロットのことになります。

私はノートPCメインなので、PCIeのフォームファクタと外付けSSDにするケースについてDig it行きます。

M.2

M.2(エムドットツー)
代表的なType2280/Type2242/Type2230 は幅22mmx 長さ80/42/30mmとなっています。
ノートPCで定番のサイズがType2280
端子形状が3種類 M-key , B-key , B&M-keyとなり、マザーボード側の規格と一致していないと動作しないため要注意です。
M-key(PCIe×4(M.2 NVMe))B-key(SATA(M.2 SATA))
挿抜回数が最大25回 または、60回に耐えるものとなっています。

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M.2 PCIe Gen3 8Gb/s、最大4レーン
読み取り 最大2,600MB/秒
書き込み 最大1,950MB/秒
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WDS200T2B0C
M.2 PCIe Gen3×4
読み込み 最大 3,500MB/秒(ランダム最大4KB IOPS 600K)
書き込み 最大 3,500MB/秒(ランダム最大4KB IOPS 600K) 耐久性 (TBW)900
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読み取り 5,150MB/秒(ランダム:650k IOPS)
書き込み 4,850MB/秒(ランダム:800k IOPS)
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読み取り 7,000MB/秒(ランダム:1,000k IOPS)
書き込み 5,100MB/秒(ランダム:1,000k IOPS)

U.2/U.3

U.2/U.3 (ユードットツー/ユードットスリー)
サーバー向けのNVMeとしてSATA SSD 2.5inchに該当する形状

E1.S /E1.L

E1.S (イーワンドットエス)/E1.L (イーワンドットエル)
エンタープライズ向け、データセンター用に最適化されたフォームファクターで、EDSFFと呼ばれているます。まだ小規模の展開のようですが、じわじわストレージベンダーから新製品が投下され始めているようです。

M.2 SSDはNVMe規格でPCIe接続のものが最速

M.2 SSDでも通信規格がSATA、通信プロトコルをAHCIが採用されている場合速度が落ちてしまいます。
NVMe SSDとAHCI SSDを比較すると約3倍ほどの速度差が出てくる(環境によっても異なるが)

※記載されている速度表記は規格値で、実環境での速度ではありません。
※IOPS = 1秒あたりの入力/出力動作。パフォーマンスは、お使いのハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントと構成により異なります。

M.2 SSD NVMe PCIe 外付けケース

ノートPCを使っててM.2 SSD NVMe PCIeが欲しい場合、外付けケースがあるので、こちらも少し。
M-key対応でフィルタリングし、接続をUSB3.2以降で検討。
USB3.2 Gen2x2(20Gbps=2.5GB/秒)
USB4 Gen3x2(40Gbps=5GB/秒)、Thunderbolt3,4も同じ40Gbpsです。
PCIeの3か4かで速度が変わるが、発熱量も心配。また、ケースによってスペックがだいぶ異なるため速度はどの接続でも許容範囲という感じ。
やはりThunderbolt対応でまずは検討。。

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OWCTB3ENVXP00
世界初のThunderbolt認定バスパワー駆動搭載
NVMe M.2 2280 SSD対応ケース
最大1553MB/sの高速転送

クラウドと併用してソフトウェアRAID0にして運用する手段も

Macでディスクユーティリティを使用してディスクセットを作成する
https://support.apple.com/ja-jp/guide/disk-utility/dskua23150fd/mac

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OWCTB3EX4M2 M.2Type2280 M-Key PCIe Gen3 x1スロットが4枚 ソフトウェアRAID 0、1、JBOD 最大転送速度2800MB/秒(Thunderbolt3接続) 最大16TBの容量まで

USBでいくつか

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USB3.1 Gen2 Type-C(M.2 NVMe M-key 2280/2260/2242対応)
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●M-Key / B&M-Key形状のM.2NVMe規格SSD (Type2280 / Type2260 / Type2242)
抜き差し可能回数 約10,000回
920MB/秒(USB3.2 Gen2 接続)
USBバスパワー駆動対応

Thunderboltの穴が足らなくなったら、ドッキングステーションの登場。
ただし、85Wまでしか給電できないため、96W使うMacBookProなどは要注意。
LANポートがついてないので、有線派は別途LAN変換のThunderboltを用意する必要がある。

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アップストリーム:Thunderbolt 4 x1 最大85w
ダウンストリーム:Thunderbolt 4 x3、
USB 3.1 Gen2 (Type-A) x1
1Gbpsイーサネット